海洋での生態系ピラミッドを支える微細藻類は、地球全体の光合成一次生産の約5割を担っており、その潜在能力の高さは二酸化炭素回収・カーボンリサイクルの鍵となる生物です。世界的な課題である代替化石燃料の開発のため、海洋微細藻類を用いたバイオ燃料生産や、医薬品に利用可能な有用物質生産に注目し、マルチオミクス解析よる代謝メカニズムの解明や、形質転換技術確立による分子基盤構築、工業利用に向けた高効率な培養系と大規模培養技術の確立に取り組んでいます。海洋炭素貯留に向けた基盤技術の確立と有用物質生産に基づいたカーボンリサイクルの可能性を提示し、世界最先端のブルーカーボン研究・技術開発の知見を活用し、海洋微細藻類を用いたカーボンニュートラルの達成を目指します。